神社に求める古き日本の姿③「住」

神様はいつも神社にいる
わけではなかった

今回は神社の「住」神社社殿についてです。

以前に、神道とは山や川といった自然や自然現象に神を見いだしてきた「自然崇拝」であり、古代から続く神社では今でも、山がご神体であったり、泉をご神体としていることがあると記しました。

神社とは本来、磐座(いわくら)といった石の台や、神籬(ひもろぎ)といった樹木に神様をお招きしてお祭りをしていました。

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宗像大社「高宮祭場」 出典:宗像大社ホームページ

 

いまでも石碑を神社としてお祭りしている場合があります。

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実際に春日大社の御本殿、また摂社である水谷神社は大きな岩の上に建っていたりするのは、磐座祭祀の名残だと考えられます。

 

 

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春日大社 摂社 水谷神社 出典:Fujikoのひとりごと

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春日大社 摂社 水谷神社 出典:Fujikoのひとりごと

また、今でも家を建てる前には、神籬を建てて土地の神様をお招きして、今から建物を建てますよと事前報告と許可申請をして、その工事の安全とその後そこで住む家の人々が幸せに暮らせますようにとお祈りする地鎮祭が神社の神職によって行われています。

これは古い祭祀形を残しているといえます。

ですから、本来はお祭りの時だけしか神様は現れないのであり、仏教伝来以後、仏像を祀る寺院の影響を受け、神様の御霊が宿る御神体をお祀りするべく神社が社殿を構えるようになったともいわれています。

古代の人にしてみれば、神様とは守り育んでくれる有難い存在であると同時に、時には病や災害で人々の命を奪う恐ろしい存在でもあったわけで、お祭りをしてお供え物を捧げ、感謝して共同体の安寧と発展を祈らなければならないにしろ、その恐ろしい神様にずっと居座られても困るのでした。

例えるならば、会社の恐い上司がずっと近くにいたら気が滅入ってしまうはずです。もとのお部屋、お席におかえりくださいと。

現在、神様=恐い というイメージがあまり無いのは神社があちこちにあるせいかもしれません。現在、神様は常に神社にいらっしゃるはずですが、古い神社では一年に一度真夜中に山の山頂に登って神様をお迎えするお祭りが残っているところもあります。

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ザックリとした神社建築の歴史

建物としての神社の起源は「大嘗宮正殿(だいじょうぐうしょうでん)」とされています。

 

大嘗宮正殿とは天皇が即位の礼の後に、祖神である天照大神に新穀を捧げる祭祀「大嘗会」が執り行われる神殿のことで、神と天皇がお食事を共にされる場所です。

神社で最も古い造りとして神明造、大社造、住吉造の三様式が数えられ、仏教伝来以前からあるとされています。

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住吉大社本殿 出典:Wikipedia 住吉造

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皇大神宮所管社 御稲御倉 出典:Wikipedia 神明造

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神魂神社本殿 出典:Wikipedia 大社造 最古の大社造

伊勢神宮の建築様式として知られる神明造は掘っ立ての丸い柱で高床式で、茅葺の切妻屋根であり「校倉造」という弥生時代以降の穀物を納める高床式倉庫とよく似ています。

神社特有である千木、鰹木についてですが、千木については日本家屋の最も原始的な造である「天地根元造」の名残といわれ、棟に並ぶ丸太は鰹木といいます。千木と鰹木は古代は豪族の邸宅に使用されていましたが今では神社以外では見ることはありません。

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天地根元造り 出典:kannoeizan.blog111.fc2.com

 

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天地根元造り 御塩汲入所 出典:Wikipedia 御塩殿神社

仏教が伝来すると神社建築はその影響を受けて、それまでの直線的な屋根から反りのある屋根を特徴とした春日造、流造、日吉造、八幡造という様式を生み、仏像に対抗して神像が祭られるようになります。

現在では多くの神社がこの系統の様式になっています。

 

現在の神社

一般的な神社は以下の模型のような配置となっています。

 

 

まず神社の敷地を入る前に鳥居をくぐります。このゲートをくぐって境内へと入るわけですのでこれは結界であり、聖と俗の境目といえます。従って、結界を示すしめ縄が張られている場合もあります。

入って右手の板には神社の由緒が記されていると思われます。

入って左手に見えるのはお神輿を格納する神輿殿。お参りの前にその隣の手水舍で手と口を濯ぎます。かつて、ところによっては(みそぎ)といって全身に水を被って身を清めて参拝に臨んだといいますが、今は簡略されています。

手水が済み、振り返ると赤い鳥居が三つ。お稲荷さん、お末社でしょうか。神社には本殿の神様の他にも多くの神様がお祀りされています。

御本殿に向かうと右手に社務所・授与所でしょうか。神主さんや巫女さんが社務を行う所で、お守りやお札を受けることが出来ます。

できればお参りが済んでから、お守りやお札を受けたほうが良いでしょう。

その向かいには神楽殿でしょうか。縁日には神楽や舞、またはカラオケやバンド演奏など、様々な演目が奉納がされるかと思います。

神社の社殿は基本的には、神様がお鎮まりになられる本殿と、神饌をお供えしたり、お祭りを行う幣殿と、お祭りに参列した人が拝礼をする拝殿の三つの建物が組み合わさっています。

お祭の参列、正式参拝や祈願を除いて通常参拝する場合は拝殿の前の向拝の賽銭箱前で参拝をします。

拝殿向かって左手にはおみくじを結ぶ為に縄が張ってありますが、いい運勢が出たらお守りとして持ち帰ってお守りにしたほうがいいでしょう。

悪い運勢に感じた場合にのみ、左手だけを使って縄に結びつけましょう。難しいですよね。これが祓いになりますので、その後もう一度引き直しても結構です。

また特にお願いごとがある場合は「絵馬」にお願いを書いて絵馬掛けに奉納しましょう。本来は馬を神様に奉納していたものの名残です。今の時代、神社に沢山お馬さんを連れてこられても困りますので絵に書いて奉納する形式となったのです。

 

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