ザックリ解説『古事記・日本書紀』③ あのスサノオがなんと正義の味方に!

▲画像 新生古事記伝 日本創世記 日本はどのようにして出来たのか?より

今回は久々に日本神話の記事です。

須佐之男命の乱暴狼藉により天岩戸に引きこもってしまった天照大御神は、高天原の神々様の一致団結によるお祭により天岩戸から出られ、この世に光が戻り戻りました。

386492

ザックリ解説『古事記・日本書紀』② 天岩戸開きは祭祀によって永久に再現されるだろう

実はこれでめでたし、めでたしと終わりではありません。これからまだまだお話は続いていき、日本の神話は、やがて日本の歴史につながります。

スポンサーリンク



 

 

スサノオは国造りの先駆者(パイオニア)

さて、天上の秩序の形成により、いよいよ地上の国作りが始まります。

国土は伊邪那岐神と伊邪那美神により生み出されていましたが、国家の建設に至る下地が出来ていません。伊邪那岐神がその任を須佐之男命に命じました。

ちなみに「命(みこと)」とついているのは、命令を受けてそれに従い使命を持つ者という意味です。スサノオとは荒び(すさび)、や凄まじいというスサの男、すなわち嵐のような凄まじい自然界のエネルギーを体現したような神様です。

その須佐之男命に地上の統治を命じるということは自然の力を戴きつつも、それを制御するといったことを象徴しているように思えます。

」が須佐之男命を象徴する物であるように、この人間の成せる技術により生み出された「武器」によって自然界を平らげていくことから国作りはスタートします。

天岩戸の一件が収集すると須佐之男命は財産を没収され、さらにひげを切られ、手足の爪も抜かれて高天原から追放されました。

このような罪人のような扱いを受けて地上にやってきた須佐之男命。

お腹が空いてきました。

何か食べるものは無いか?

大気都比売命(オオゲツヒメ)に食べ物を求めると彼女は鼻や口、またお尻から多くの美味しい食べ物を出してくれました。

そんな汚いもの食わす気か!」と激怒した須佐之男命は大気都比売命を殺してしまいます。(←反省してないじゃん)

このときにその女神の体から粟、小豆、大豆、麦といった食べ物が生まれ、神産巣日神がこれをとって種としたそうです。これは食物を「採集」する方法から「生産」する方法へ移行したことを示しているのと考えられます。

ヤマタノオロチ退治

次に須佐之男命は出雲の国(島根県)にやってきます。そこで八岐大蛇(ヤマタノオロチ)という怪物に娘を生け贄に出さねばならないと困っていた足名椎・手名椎(あしなづち・てなづち)という夫婦に出会い、娘をもらい受ける約束をした上で、八岐大蛇と戦うことになりました。

ですが、かなりヤバイ相手です。ここは真っ向勝負を避け、知恵で挑みます。

垣根を巡るように築かせ八つの門を設けてそこに強力な酒を入れた樽を用意させます。

策は成功し、八岐大蛇が酒に酔って眠っている隙に剣でズタズタに切り裂きました。

すると固いものにあたり、不思議に思い開いてみるとそこから草薙剣(くさなぎのつるぎ)がでてきます。

三種の神器の一つであり、その名は後にヤマトタケルが火が迫る草原で草をなぎ払ったことに由来します。まさに自然に立ち向かう力を象徴するものであります。

一説には、八岐大蛇退治とはクネクネと蛇行して度々氾濫する川に治水工事を施したことを象徴したともいわれています。

八岐大蛇を退治した須佐之男命は約束通り足名椎・手名椎の娘である櫛名田比売(くしなだひめ)と結婚して出雲の須賀という地に宮殿を築きます。

この時に雲が立ちのぼるのを見た須佐之男命は「八雲立つ出雲八重垣妻籠みに 八重垣作るその八重垣を」と歌を詠みます。意味は「湧き出でる雲は妻を籠らせるために八重垣をつくる」といったところでしょうか。

須佐之男命の御神徳・ご利益はその凄まじい力から厄難除けや、この櫛名田比売と結ばれたことから良縁・縁結びとなっていますが、日本神話上において初めて歌を詠んだ神様でもあり、実に多彩な神様です。

須佐之男命は櫛名田比売との間に八島士奴美神(やしまじぬみのかみ)という神を生み、さらに神大市比売との間に大年神(おおとしのかみ)宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)という穀物の神様を生みます。

宇迦之御魂神は稲荷神社の神様で、稲魂の神、すなわち農耕の神様です。

ですが次第にお米を作る仕事からお金を稼ぐ仕事に世の中が変化したために今では商売の神様として崇敬されています。

須佐之男命が築いた宮殿は稲田宮(いなだのみや)といいます。

大気都比売命の一件といい、穀物やお酒といった食べ物に非常に関わりの深い神様です。

その有り余る力を制御出来ずに暴走して神々を困らせ続けてきた須佐之男命は、しだいに自身の力である「自然の力」を制し、最終的には食べ物や、歌といった文化までも地上にもたらし、地上で暮らす人々の生活を豊かにする礎を築いてくださった偉大な神様なのでした。

f182877787caac54794775a030e22dd2_s

人々に様々な恵みを与える神として「スサノオノミコト」を祀る島根県松江市の熊野大社

最後までお読み戴きありがとうございました。

 

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*