言霊信仰 言葉の力が与える影響力について

人と人を繋げるのはコトバ

前回の記事では繋がらない想いについて述べました。

くるり「ワンダーフォーゲル」の繋がらない想いについて

人と想いを伝えて繋がるには、言葉の力が必要不可欠です。文字にして伝えるにも言葉ですし、そもそも我々は頭の中で言葉を用いて思考します。言葉がなけば、人間は考えることすら不自由になります。言葉は人間にとって最も重要なコミュニケション手段であるばかりか、人間は言葉で出来ているともいえます。

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日本は言霊の国

神社では毎朝、「日供祭」(にっくさい)というお祭りがあります。神饌(しんせん)という神様のお食事をお供えし「祝詞」を唱えます。

祝詞とは大和言葉という古代の日本語により唱えられる「祈りの言葉」です。毎朝の日供祭や恒例祭典で奏上される祝詞は、神様を讃える言葉→神様に感謝する言葉→皇室の弥栄と世の人々の幸せを神様にお願いする言葉で構成されています。

日本では古来より、言葉には霊的な力が宿るという言霊信仰がありました。

万葉集に山上憶良(やまのうえおくら)が遣唐大使へ贈った歌に「神代より 言ひ伝て来らく そらみつ 大和の国は 皇神の 厳しき国 言霊の 幸はふ国と 語り継ぎ 言ひ継がひけり」とあります。柿本人麿(かきのもとひとまろ)歌集には「磯城島の 大和の国は 言霊の 助くる国ぞ ま幸くありこそ」とあります。

古来より、言霊はその働きによって国を助け、人々を幸せに出来ると考えられていたようです。この歌から言霊が我が国にとって如何に重要であったかが窺い知れます。

国文学・民俗学者の折口信夫によれば言霊とは言語精霊」であるということです。言葉に宿る霊的な力と共に、祝詞などの祈る際に唱える詞(ことば)の中の精霊を呼び覚まし働きかけて霊力を発揮させるという二通りの言霊の作用があると考えられてたようです。

しかし、このように言葉に霊的な力が宿るという考え方は日本特有ではなく、世界的に多くみられる考え方です。

キリスト教の教典『新約聖書』に「はじめに言葉があり,言葉は神と共にあり,言葉は神であった。 この言葉ははじめに神と共にあった。 すべての物は彼を通して造られた。造られた物で,彼によらずに造られた物はなかった。(ヨハネによる福音書 1章 1-3節に)とあります。

このように言葉に関する信仰は日本特有ではなく、世界的に多くみられる考え方です。

言語で形成されている生物

実際に生物の遺伝情報の継承を担うDNAはA、T、G、Cの4つの記号で書かれ人体にはこの4つの記号がおよそ60億文字、実に百科事典700冊分もの膨大な情報を含んでいます。ですからDNAは生命のプログラミング言語とも言われています。

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人間は頭のなかで言葉を使ってものを考えます。人間は言葉によって他の人々に意志を伝え、それによって人間関係を築き、社会を形成していきます。

言葉が人間を作り、世界を作っていると言えます。

言葉が人生をつくる。そう考えますと、良い言葉で考え、伝えていくことがよい未来へと繋がるのではないでしょうか。

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