ビブリオ 『たまふりと開運の法則』(著・玉元陽子/愛育社)

前回まで三回に渡って「来訪するカミ」についての記事を掲載しました。日本人はカミを迎えることで力を授かり、社会が繁栄していくのだと考えていました。

強力な御魂(ミタマ)を呼び、自身の中に取り込み、離れないようにしっかりと鎮め、そしてそれを活性化させパワーをさらに増幅させる呪術が「鎮魂」という言葉に集約されています。

今回はこの「鎮魂」について書かれた本を紹介します。

『たまふりと開運の法則』についての紹介ページ

著者について

著者の玉元陽子氏と私は6年ぐらい前に知り合って以来、親しくさせていただいている友人です。

ご職業はパワーストーンをはじめとする様々な鉱物、石を売るお店の店員さんであり、占い師、呪術師、ライター、タマフリワークショップの講師、神主と八面六臂の活躍をみせる「タマフリスト」(いま命名しました)です。

公式ホームページ はにわ石

著者との出会いは大学の講義でした。

講義の内容は前期「スピリチュアル」について。そして後期「カルト」について。先生は他大学の教授で「宗教社会学」が専門でした。

シラバスからして随分と怪しいため、同期の神道専攻の学生はほとんど受講しておらず、他学部のちょっと変わった学生や、学生ではない「聴講生」が多く講義を聴きにきていました。

著者も当時、学生ではなく「聴講生」として講義を受けていました。講義の中ですスリチュアルにはまる女性たちの実態の例として「スピリチュアルマーケット」(略してスピマ)について取り上げられた際、著者はスピマに出店したことがありますと発言し、注目を浴びていました。

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タマフリとは何か?

『折口信夫全集第二十巻』(中公文庫)

・たましひは肉体に常に在るものとは考えていなかった

・肉体はたましひの一時的、仮の宿りにすぎない

・たましひはいつでも外からやってきて人間の肉体に宿り、宿った瞬間から、そのたましひの持つだけの威力を、宿られた人が持つことになる

・宿ったたましひが遊離し肉体を去ると、そのたましひの持つ威力も失うことになる

(p.199から200より抽出解釈)

 とあるように、繰り返しになりますが、外からやってくる強力な「タマシイ」を自己の「タマシイ」に取り込み、遊離してどこかへ行ってしまわないようにしっかりと鎮めることを鎮魂といいます。これによって病気になったり死んだりしなくて済むと考えられてきました。

著者玉元氏は「タマフリとは、魂振りであり、外側から魂を振るわせ、活性化する行為を指します。」と本のなかで説明している通り、この「活性化」するところまで「鎮魂」に含まれます。

著者が何故このことに気がついたのかは本の冒頭に記してありますが、石でできた「勾玉」を手に包んでみた際、生命力の躍動を感じて自然と手が振れてしまった経験からだそうです。

「勾玉」とは胎芽を模して作られたといいます。あらゆる生物の原型であり、生命の種、生命の宿りを象徴する形であり、魂の形であるともいえるでしょう。

著者は、なんでそうなるのか不思議に思い、調べていくと、結果的に古代史やシャーマニズム、神道にとっても詳しくなってしまい、ついにはタマフリとは何かを解明され、これを世に広めるべく本にして出版したということです。

当時私も何かと著者から神道や宗教について質問を受けたり、原稿について感想を求められたりと、僅かながら協力させていただいたので、この本には思い入れがあります。

神社のお祭りはタマフリが原点

著者は、神社のお祭りの原点はすべてタマフリなのだといいます。

神社のお賽銭箱の上にぶら下がっている鈴をガランガランと振るのもそうです。鈴は空洞の中に玉(魂)を入れて振るわけですから、まさに魂の活性化を象徴する呪術です。

神道の禊といって水で心身を清める行法を行う際にも、はじめに必ず「タマフリ」(実際は「フリタマ」といいますが)を行います。はじめに両手を合わせて空洞を作り、それを上下に振ります。

お祭りの時にドンドンと内鳴らす太鼓にしてもそうですし、奉納される神楽も、もとを辿れば、岩屋戸に閉じこもった天照大御神を外に出すべく、天宇受売命(あめのうずめのみこと)が桶を逆さまにし、その上で激しいダンスを踊ったことが始まりとされます。これもまさにタマフリなのです。

ドンドンドンドンと激しく叩いて音を出して「魂」を振るわせる行為だと考えられます。神様の御神霊を御乗せしたお神輿は、時に大丈夫か!?と思われるくらい激しく振られます。こういった神事、芸能からなるお祭りは、人々の心をも躍動させ元気にさせます。

こういった「タマフリ」によって神様の御魂を活性化させ、人々がその神様からの御恵みの「タマシイ」である、恩頼(ミタマノフユ)を戴くことが鎮魂となって、元気に幸せに過ごすことができる。これがお祭りの目的なのだろうと思います。

タマフリで開運

本業は石屋さんである著者は、タマフリの呪法をもってして勾玉のお守りを奉製されます。

神職の家系ではない私が神職を目指す際、その困難に悩んでいた際、著者の玉元氏は占って下さり、結果「絶対に神主になれる」とのこと。

それでも活路が見いだせない状況が続いたので、私が神主になれるように祈りをタマフリにて込めて勾玉のお守りを作ってくださいました。

結果、無事に(?)神主になれることができました。あのお守りが手助けとなったのかもしれません。希望する人には調整して下さるそうです。多分。

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パワーストーン、勾玉、タマフリ、神道について深く掘り下げて詳しく書かれた内容の濃い本で、とても内容が充実して分かりやすい良著です。是非お手にとって読んでいただければと思います。

 

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ビブリオ 『たまふりと開運の法則』(著・玉元陽子/愛育社)」への2件のフィードバック

  1. コメントありがとうございます。
    こちらこそ。
    タマフリストとしての一層のご活躍を祈念いたします。

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