今日は新嘗祭というお祭りの日です

新嘗祭とは?

今日は新嘗祭(にいなめさい)というお祭が行われました。私は外の結婚式に出向奉仕していたので、このお祭を奉仕することはできませんでしたが、日本全体の神社では大祭に位置付けられ、年の中でも最重儀ともいえるほどのお祭です。全国の多くの神社で行われました。

どういったお祭かといいますと、簡単に言えばお米を始めとする五穀、野菜などの農作物の収穫を祝い、感謝と共に神様にお供えをして、皇室の弥栄と国家国民の安泰、繁栄を祈るお祭です。毎年2月17に行われる祈年祭(きねんさい)という大祭では、五穀豊穣を神様に祈りますので、新嘗祭はそれの対となるお祭といえます。

日本のお祭は大きくみれば、この春秋に行われる収穫儀礼と、正月とお盆に行われる祖霊祭を中心に構成されます。意外に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、本来お正月は祖霊と考えられている〈年神様〉を家にお迎えするもので、元旦に初詣をするようになったのは明治以降といいます。お盆は仏教の行事だと思われがちですが、れっきとした日本の伝統行事であり、仏教が取り込んだに過ぎません。

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新嘗〈ニヒナメ〉とはすなわち、「新しい穀物を嘗める」ことを示す訳ですが、柳田国男先生は『稲の産屋』という論文において、新嘗〈ニヒナメ〉のニヒは、新しいという意味ではなく、〈ニホ〉または〈ニョウ〉を起源とする言葉と説明されました。「稲を穂のままに、ある期間蔵置する場所」つまり「稲の産屋」だったのではないか、と述べておられます。

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稲の穂積みを〈ニホ〉といい、産屋を〈ニフ〉とよぶ伝承から、人間の生命を繋ぐ源である〈穀物の霊〉の誕生を祝う意味があったことの発見でした。

宮中での新嘗祭

宮中では最も重要な祭儀として新嘗祭は行われます。天皇陛下はこのお祭りを迎えるにあたって、しばらく前より椅子を用いず、畳に正座をしてお食事をされるといいます。陛下はお祭りでの長時間の正座を想定し、慣れるために行っているそうです。

以前記事でも触れたと思いますが、天皇陛下御自ら宮中にて稲作を行っておられます。これは天照大御神が高天原にて、お祭のために稲をお育てになっていることに倣われてのことです。この稲は天孫降臨の際に天孫であるニニギに斎庭稲穂の神勅と共に手渡されました。

斎庭稲穂の神勅

吾が高天原に所御(きこしめす)斎庭(ゆにわ)の穂(いなほ)を以て 亦吾が児(みこ)に御(まか)せまつるべし

以来、日本の基幹産業として米作りが行われ、お米の採れ高である〈石高〉が経済や軍事力の指標ともなりました。まさに日本はお米の国だったのです。今も日本の主食はお米です。しかしながら、昔のように米作りに多くの国民が携わっているわけではありません。そのため、労働を尊び感謝する〈勤労感謝の日〉という名称になった。というわけではなく、実は、昭和23年の占領下において、天皇行事・国事行事と祝日を切り離すというGHQの占領政策による名称変更でした。それによって本来何をお祝いするお祭りなのかさっぱりわからなくなってしまいました。残念なことです。

新嘗祭の歴史は飛鳥時代の皇極天皇の時代に遡るといいます。以来何度か途絶えはしましたが、現在まで残り続いています。宮内庁のHPには新嘗祭の説明として以下のように記されています。

天皇陛下が,神嘉殿において新穀を皇祖はじめ神々にお供えになって,神恩を感謝された後,陛下自らもお召し上がりになる祭典。宮中恒例祭典の中の最も重要なもの。天皇陛下自らご栽培になった新穀もお供えになる。

ということです。ですので本来なら、新嘗祭以降でなければ国民は新米を口にすることはありませんでした。今ではそのようなことも知らずに、美味しいからと新米を買って食べてしまうことが多いのではないでしょうか。

衆議院議員の河野太郎さんのHPに宮中の新嘗祭に参列したことを綴った記事がありますので、詳しくはそちらをご覧いただければと思います。夕の儀(よいのぎ)が夜7時過ぎに、暁の儀が夜中の12時頃と2回のお祭りが行われ、総理大臣を始め閣僚、最高裁判所の裁判長などが毎年参列されるようです。

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