ビブリオ 学校では教えてくれないという 本当のアメリカの歴史を学ぶ① アメリカ大陸への入植

前回は、日本は見えない資産「インタンジブルス」の宝庫であるという記事でしたが、日本とアメリカの関係性、また今後のアメリカの方向性についても触れました。

先月、神の庇護のもとにある唯一の国 知られざる「神の国」アメリカ その神とは? バッドレリジョン「American jesus」という記事において、実は信仰心深いアメリカ人が、再び偉大な国を目指し始めたことについて述べました。

日本の命運は、今後のアメリカの動向に大きく左右されます。ですから、トランプ大統領の発言には常に注目が集まり、毎日大騒ぎをしている訳です。

ですが、そんな日本にとっての最重要国であるアメリカについて、日本人はどれほど知っているでしょうか。このブログの大きなテーマである〈歴史〉ですが、縄文に始まり、いまだに古墳時代あたりを行ったり来たりしているあり様です。日本の歴史は非常に長く、そして複雑ですので今後時間をかけてじっくりと検証していきたいと思います。

それに比べ、アメリカは建国からおよそ230年程度の新しい国です。ですので、記事にして二つもあれば、その歴史は俯瞰できると思います(多分)。日米関係の大きな転換期になるであろう今この時を機に、せっかくですから、アメリカの歴史について述べたいと思います。

愛国者から反感を買う
ハワード・ジンの説くアメリカ史

今回、参考書に使用したのは『学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史㊤』(ハワード・ジン著/あすなろ書房)という本です。

ハワード・ジンは、米国で最も高名な歴史家の1人といわれ、彼の古典的名著『民衆のアメリカ史』は、米国人の歴史観を大きく変えたといいます。

ハワード・ジン(1922〜2010) ・historyisaweapon.com

初版が出たのは四半世紀以上も前ですが、その後の総販売部数は100万部を超え、しかも毎年、販売部数が前年を上回るという、驚異的の記録を打ち立てました。前述書はこの『民衆のアメリカ史』を10代の少年少女にも読めるように編集したものなので、大変読みやすかったです。

ハワード・ジンは、2010年1月27日に、87歳で既に他界されています。それから2週間も経たずして、当時のインディアナ州知事であったミッチ・ダニエルズが、ジンの著書を、インディアナ州の学校から撤去しようとしました。このことが後に、AP通信社が公式記録要求によって、ダニエルズの電子メールを入手し、この暴露が報道されました。

(参考 マスコミに載らない海外記事

言論の自由が認められている国にあって、このような言論弾圧、焚書が行われる理由は何でしょうか。ハワード・ジンは長い間以下のような質問を、人々から受けていたそうです。

「あなたの歴史書は、ふつうのアメリカ史とはひどくかけ離れているのに、若い世代に読ませていいと思うのか?」

「あなたの本を読んだ者は、自分の国に失望するだけではないのか?」

「政府のやり方をあんなに非難することは、はたして正しいのか?」

「クリストファー・コロンブスや第7代大統領アンドリュー・ジャクソン、第26代大統領セオドア・ローズベルトといった昔からの国民的英雄をこきおろすのはよいことなのか?」

「奴隷制や人種差別、インディアンへの虐殺、労働者からの搾取ばかりを強調し、アメリカはインディアンや他国の人々を犠牲にして、無慈悲に領土を広げてきたのだ、と書くことは愛国心に欠けているのではないか?」

(P.6より抜粋)

この質問から、ジンは愛国者からしてみれば、反米歴史家だったことが伺えます。以前日本人に生まれてきたことをどう思うか 自虐史観と愛国心についてという記事にて、私が学校の反日教育にて、子供の頃から愛国心を傷つけられたことについて書きました。確かに自国のことを悪く言われると辛いものです。気持ちは分かります。

ですが、この質問に対して彼の答えはこうです。

わたしの考える愛国心とは、政府のすることをなんでも無批判に受け入れることではない。民主主義の特質は、政府の言いなりになることではないのだ。国民が政府のやり方に異議を唱えられないなら、その国は全体主義の国、つまり独裁国家であるとわたしたちは幼いころ、そう学校で教えられたはずだ。そこが民主国家であるかぎり、国民は自分の政府の施策を批判する権利をもっている。(P.7より)

どの国の歴史物語にも、征服する者とされる者、主人と奴隷、権力をもつ人々ともたざる人々のあいだの、はげしい対立がふくまれている。歴史を書くということは、そのどちらかの側に立つということだ。わたしはたとえば、アラワク族の立場から、アメリカの発見を語りたいと思う。たとえば黒人奴隷の視点に立って、アメリカ合衆国憲法について述べ、ニューヨーク・シティに住むアイルランド人の視点で、南北戦争を見てみたいと思うのだ。(P.21より)

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アメリカ大陸発見は
地獄の幕開け

アメリカの歴史は1492年、イタリア人のクリストファー・コロンブスがアメリカ大陸を発見したところから始まります。コロンブス一行を出迎えたのはアラワク族という先住民で、オウムや綿の玉、植物の茎でできた槍などを持ってきて歓迎しました。鉄の武器は持っていないようなので、「手勢が50人もあれば、一人残らず服従させて、思いのままにできるにちがいない。」とコロンブスは思います。そう、コロンブスは強烈な金銭欲を抱いてアメリカ大陸へやってきたのでした。

コロンブスは彼らの住むバハマ諸島に着くなり、アラワク族数人を捕らえて金のありかを聞き出そうとします。コロンブスは金を探すよう命令し、部下を残して一時帰国します。スポンサーであるスペイン国王へ新大陸発見の報告し、そこには潤沢な黄金と奴隷が手に入ると援助を要請。17隻の船と1200人以上の乗組員を得ます。アメリカ戻ったコロンブスは、奴隷狩りをしてスペインへ送り込みます。「父と子と聖霊の御名において、売れんかぎりの奴隷をさらに送りつづけられんことを。」とコロンブスは信心深い調子で書き綴ったといいます。

さらにハイチのどこかに大量の金があると思いこみ、13歳以上のインディアン全員に金を持ってくるように命じ、持ってこられなかったものは、手を切断され、出血多量で死亡しました。実際にはわずかな金しかそこにはありませんでしたので、インディアン達は逃げます。捕らえられたものは縛り首や火あぶりにして殺されました。銃や刀剣で武装したスペイン兵にはかなうはずもなく、アラワク族は毒草で集団自決をはじめます。黄金探しが始まってから25万人いたインディアンの数は2年で半分にまで減りました。黄金が無いと分かるや、スペイン人はインディアンを奴隷にし、過酷な労働を強いて虐待し、1650年には島のアワラク族は全滅します。

「赤ん坊は生まれても、すぐに死んだ。過労と飢えのため、母親が乳を出せなかったからだ。そのため、わたしがキューバにいた3カ月間で、7000人の赤ん坊が死亡した。絶望のあまり、自分の子どもをおぼれ死にさせる母親までいた。こうして夫は鉱山で死に、妻は過労で死に、赤ん坊は乳がないために死んでいった。この目でわたしは、人間のすることとも思えない所業を見てきたが、それを記しながらもいまも震えが止まらない。」(P.18より)

この文は、ラス・カサスというキューバで農園を営んでいた人物がインディアンの奴隷の惨状について記したものです。
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戦いたくなかった
インディアン達

1607年、イギリス人はバージニアにジェームスタウンという町を建設します。そこはパーハタンというインディアンの首長が治める場所でした。パーハタンはイギリス人の入植を見るも攻撃を加えませんでした。

「わたしは、自分の国のだれよりも、平和と戦争のちがいをよく知っている。なぜあなたたちは、愛によって静かにえられるものを、力ずくで奪いとろうとするのか?あなたたちに食べる物を提供しているわれわれを、なぜ滅ぼそうとするのか?戦いによってなにがえられるというのだろう?なぜあなたたちは、われわれをねたむのか?われわれは武装していないし、あなたたちイギリス人から逃げ、森の中で寒さに震えて横たわり、かたい木の実や根のようなみじめなものを口にし、食べることも眠ることもままならないほど追い回されるよりも、うまい肉を食べ、安らかに眠り、妻や子どもたちと穏やかに暮らして、あなたたちイギリス人と笑って楽しく過ごし、銅や手斧を交換するほうがはるかにましだ、ということがわからないほど無知ではないのだ。」(P.22~23)

パーハタンはこのように考えていたと言い伝えられています。

1610年夏、植民地総督はパーハタンにインディアンのもとへ逃げ込んだ入植者を返還するように求めます。その前の年に飢饉により、入植者はインディアン達に保護を求め、命をつなぎとめていました。パーハタンが返還を断ると、イギリス人達はインディアン居住地の一つを滅ぼしました。その部族の妻をさらい刀剣で刺殺し、子どもたちは海に突き落とされ銃で撃たれて殺されました。

1622年、とうとうインディアンも動き出します。イギリス人植民地を排除しようと347人の男女子どもを虐殺します。これより、イギリスとインディアンとの全面戦争がはじまります。イギリス人はインディアンを奴隷にすることをあきらめて滅亡させることを決心しました。

以上が、アメリカ建国にいたる前段階のいきさつです。いかがだったでしょう。

よく日本はかつて侵略戦争を行ったなどと非難されますが、このアメリカ建国前の歴史こそ「侵略の歴史」ではないでしょうか。比べても仕方ないですし、日本のやったことを正当化したいとも思いませんが、日本のそれとは比べものにならないほど残忍残虐、極悪非道の所業といえるでしょう。

日本は進出した国のインフラを整備し、子供たちに教育を施すなど、財力を投じてその国々を発展させる礎を築きました。アメリカの場合入植したヨーロッパ人達は、先住民を同じ人とは思っていませんでした。それどころか動物以下。日本人だったら動物にでもしないような、酷いことを行っていました。

どこまでも自己の利益のために人間を利用し尽す。アメリカ建国は、このような恐るべき人間達によって始められました。


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