来訪するカミ マレビト論の実際⑤ 遠く異国からやって来た神々が、日本の神社に鎮座

ご無沙汰しております。久々の投稿となりました。

今回は、シリーズ記事 来訪するカミ マレビト論の実際の第5弾をお届けします。

スポンサーリンク



 

あらためてマレビトとは何か?

マレビトとは何か?皆様ご存知でしょうか?まずは、おさらいです。

まれびとマレビト(稀人・客人)は、時を定めて他界から来訪する霊的もしくは神の本質的存在を定義する折口学の用語。折口信夫の思想体系を考える上でもっとも重要な鍵概念の一つであり、日本人の信仰・他界観念を探るための手がかりとして民俗学上重視される。 Wikipediaより

ということです。なんだか難しそうですね。これは折口信夫という偉い先生が唱えた民俗学の抽出概念(ちゅうしゅつがいねん)です。

折口信夫(1887年(明治20年) – 1953年(昭和28年)

マレビトとは?

・時折遠くからやってくるモノが神を運んでやってくる

・幸福をもたらして還ってゆく霊物

・来訪する神

といった感じで、つまり「神様はどこか遠くのほうからマレにやってきて、我々に幸福をもたらしてくれる」という考えでした。

神様はどこからやってきた?

古事記・日本書紀に登場する神様は、古事記ならば天之御中主神にはじまり、日本書紀なら国之常立尊から始まって、次々に神々が生まれ、イザナギ・イザナミのという神様が日本の国と、多くの神々を御生みになられました。

 日本の神社の神々は、ほとんどが古事記・日本書紀に登場する神様や歴代の天皇、歴史上人物などに当てはめられています。もちろん、すべての神社の神様がこれに当てはまる訳ではありません。しかも、よく調べ、元を辿っていくとはじめは全然違う神様だったりします。

古事記・日本書紀に登場する神様や、歴代の天皇、歴史上人物に神社の神様を当てはめて考える方法は現在の方法であって、現在の御祭神に至るまでに様々な説や神仏習合により、神様のお名前や、その神様のイメージは変遷してきています。しかし、今回はそれについては述べません。

今回は遠く海を渡ってやって来た神様が、日本の神社の神様になったというお話です。

金刀比羅神社(ことひらじんじゃ)

琴平神社、事比羅神社、金比羅神社とも書きますが、讃岐のこんぴらさんこと、香川県仲多度郡琴平町の金刀比羅宮を総本宮として、その主祭神は大物主神です。全国に約600社あるといわれ、私も毎月お末社の琴平神社のお祭りを奉仕させていただいております。

金刀比羅宮

コトヒラとは本来クンビーラといいまして、出身は讃岐ではなく、インドのガンジス川に棲む鰐を神格化した水の神様でした。クンビーラはガンジス川を司る女神ガンガーの乗り物でもあることから、金毘羅権現は海上交通の守り神として、特に舟乗りから信仰されました。そう、実は遠く海を渡ってきた神様なのです。

大きな港を見下ろす山の上には金毘羅宮、金毘羅権現社が全国各地に建てられ、金毘羅権現としては祀られていましたが、明治の神仏分離で仏教の要素が取り払われ、神社として大物主神を祀る今の形となりました。

金比羅権現 Wikipediaより

神社の祭神でもある七福神の神様も、恵比寿以外は全て外国からやってきた神様です。大黒天、毘沙門天、弁財天はインドの神様で、福禄寿、寿老人は中国からやってきた神様でした。

水天宮(すいてんぐう)

水天宮

水天宮という神社も日本各地にある神社です。総本宮は福岡県久留米市に鎮座。日本三大暴れ川で、日本で二番目に長い川である筑後川添いにはこの総本宮をはじめ、小さな祠の御分社が点在しています通り、水難除けの神、また安産や子どもを守護する神様として広く信仰されています。

この水天宮の神様は現在、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、安徳天皇、高倉平中宮(建礼門院、平徳子)、二位の尼(平時子)となっています。

この水天宮の神様は、本来そのままの水天(すいてん)という名前で、インドでは水の神で龍を支配するといい、西方のイランではアフラ・マズダーという神様となりゾロアスター教の最高神でした。ゾロアスター教とは、キリスト教、ユダヤ教よりも更に古い、世界初の一神教かもしれないとも考えられています。

「MAZDA」という日本の自動車メーカーがありますが、本来これは「マツダ」ではなく「マズダ」と読みまして、すなわちアブラ・マズダ―からとられたそうです。実は水天宮の神様が車の名前だったんですね。

神仏分離の際、この神様の神格が最高神・始源神であることから、日本神話における始源神・天御中主神に相当するとの解釈から、水天を祀る水天宮の祭神は天御中主神に変更されたそうです。

まさか一神教の最高神を祀っていたとは意外に思いました。

やはり、神様は遠くからやってきて強力な力を授けて下さる存在のような。そんな存在です。

最後に

今回は長らく更新が空いてしまいました。私の仕事や家庭の事情により、というか色々と疲れてしまいまして、更新が滞ってしまったのです。

これからは不定期に少しづつ更新していきたいと思います。今まで130近くの記事を頑張って書きましたが、まだ伝えたいことはあります。

これからも文字通りマレビトとして、記事をお届けします。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*